受診回数と内服している薬が多すぎて心配しています。
相談内容
30代息子について50代母親からのご相談。
ここ一年くらいで病院に行く回数(ほぼ毎日、病院の数は約10ヶ所)、内服薬の数(約60錠/日)や種類(不明)が増えた。心配になって聞くと「病気だから・・ケガをしたから・・」と理由を話し始める。※病気やケガの真偽は不明。
仕事は(本がメインの)リサイクルショップでアルバイトをしている。仕事については母親に「また怒られた」「(嫌味や悪口を言われる)いじめにあっている」という話をする。
母親と息子の二人家族。家庭での悩みやストレスはないと思う※母親談。
相談者が困っていること
息子が病院に行く回数と内服薬が多すぎる、減らすにはどうしたらいいか。内服薬について病院に相談したことはない。理由はどこの病院に相談をしていいか分からないし、本人が受診をすれば病院も薬を出さないわけにはいかないと思うから。
発達障害という言葉を聞いたことがある。病院に行く回数や内服薬が多いこと、仕事がうまくいっていない理由は、そうしたことが影響しているのではないか(今まで発達障害について、診断をされたり周りの人から指摘をされたりしたことはない)。
弊所が考えたこと、行ったこと
息子様の意向を確認しました。
弊所より息子様に以下のことについてお伺いしました。
・受診回数や内服薬の量について、どのように感じていますか。
・受診している病院や利用している薬局を教えてもらえますか、そこに連絡をしてもいいですか。
・「発達障害」について受診や検査をしてみる気持ちはありますか(今回のケースでは息子様に「発達障害」というワードを使った方がいいと判断しました)。
息子様より。
「病院に行く回数や飲んでいる薬の量は多いような気もする。しかし、病気やケガだから仕方ない」
「(受診している病院や利用している薬局を教えても)いいですよ。連絡してもしてもらって構いません」
「(発達障害について)受診や検査はしなくてもいい。よく分からないけど、大丈夫です」
息子様から教えていただいた薬局に連絡をしました(息子様から薬局に電話連絡してもらい、途中で弊所に電話を代わってもらいました)。
薬剤師さんより。「受診回数や内服薬の多さは知っています。本人さん(息子様)に話をしたり、重複している薬や効能が似ている薬は病院に連絡して(処方を)削ってもらったりもしています。しかし、受診回数も内服薬も少しづつですが増えていっているのが現状です」
弊所が考えたこと
受診をするかしないか、薬を飲むか飲まないかを決めるのは息子様であり、そこを強制することはできません。病院や薬局と連携が取れたとしても根本的な解決にはならないと感じました。受診回数と内服薬が多くなる原因を知り、具体的な対応を取る必要があると感じました。
息子様のアルバイト先に連絡をしました。※息子様の了解済。
アルバイト先の店長より。「何度教えても同じミスを繰り返し他の従業員も困っている。人柄は良く長く続けてほしいとも思っている。人手不足ということもあり辞められると困る」
話し合いの場を持ちました。出席者:長男様、アルバイト先の店長と従業員(リーダー)、弊所
内容は長男様のミスを減らすための対応策について。長男様のミスをヒューマンエラーではなく「システムエラー」と考え、長男様だけでなく他の従業員も同じミスをしないようにするためにはどうしらいいかを話し合いました。※話し合いの詳しい内容については割愛をさせていただきます。
後日、店長さんへ連絡をしました。「本人(長男様)のミスについては以前に比べ減ったように思う。何よりも本人(長男様)がミスを気にして悩んでいたことを知れたことが良かった。気持ちよく仕事を続けてもらえるように協力をしていきたい」
後日、相談者(母親)へ連絡しました。「おそらく病院には行っていないと思う。薬も飲んでいないのではないか。あまりの変わりように逆に心配になる。仕事や職場の人のことを悪く言うことはなくなった。スポーツジムに通いたいと言っている。このまま活き活きと生活をしていってほしい」
費用のお支払について
長男様のアルバイト先での話し合いの費用(5,500円/30分)については、店長さんからの申し出により長男様のアルバイト先からお支払いただきました。
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