職場の人間関係が原因で体調を崩してしまいました。
相談内容
・30代女性からのご相談。40代の夫と5歳の長女の三人家族。
・仕事は事務職。同僚が職場の人たちから陰口を叩かれたり、根拠もないことを上司に告げ口されている。上司も事実確認をしないまま同僚を責めている。
・相談者は同僚に何もしてあげられないことに悩んでいる。また、同僚が職場の人たちや上司から攻撃をされている場面を見たり聞いたりすることに強いストレスを感じている。
相談者が困っていること
・職場の人間関係の夢を毎日見てしまい眠れない。それに伴って体調も悪い、仕事に行けない日もある。
・人間関係をどうにかできるとは思わないが、人の争いやいざこざを見たくない。
弊所が考えたこと、行ったこと
・相談者の意向を確認しました。
相談者より「仕事は辞めるつもりでいる。職場の人間関係で心身ともに疲れた。来年、長女が小学校に上がることもあり、今退職をすることが良いことなんだと、自分や夫に言い聞かせている感じ」。
・相談者の同僚の意向を確認しました。
相談者より「同僚は退職する。別の仕事をすると言っていたが、退職の原因は職場の人間関係によるところが大きいと思う」。
・診療内科への受診を提案しました。
相談者は診療内科を受診され「適応障害」と診断されました。弊所が病院の紹介を行いました。
・傷病手当金の申請を提案しました。
相談者は傷病手当金の申請をされました。弊所は相談者がお住まいの地域の協会けんぽとの連絡調整、申請書の作成補助を行いました。
相談者が退職後に弊所が考えたこと、行ったこと
・雇用保険の基本手当(失業保険)の受給期間延長を提案しました。
病気が治り就職活動ができるようになってから失業保険の受給ができるように、ハローワークでの手続きを提案しました。失業保険の受給ができるようになるまでの期間については、退職後であっても傷病手当金の受給を続けることができます。
こちらを参考にしてみてください。
病気やケガで退職したあなたを助けてくれる二つの制度~前編~
https://note.com/futatu_j/n/nf0d720f170ed
病気やケガで退職したあなたを助けてくれる二つの制度~後編~
https://note.com/futatu_j/n/n03593097e7f6
・公的医療保険制度についての説明をしました。保険料の確認を提案しました。
退職後の公的医療保険制度について、会社で加入していた健康保険と国民健康保険では前者の方が保険料が安かったため、相談者は退職後も健康保険を継続されました。※健康保険に加入している夫の被扶養者になることは、相談者の所得(傷病手当金の金額)が上限を超えていたためできませんでした。
これから
傷病手当金と失業保険。この2つの制度で病気やケガの治療期間と就職活動の期間の生活費が賄えます。相談者の中には「傷病手当金を申請したいと会社に言いづらい」「失業保険の受給期間を延長できることを知らなかった」「失業保険は金額が少ないと聞いたことがあるのでそれだけでは生活ができないと思う」など、「あと少し」のところで制度やサービスの利用に繋がらない方がたくさんみえます。
私自身も過去に失業保険についてきちんと調べることもなく「生活ができる金額ではないだろう」と勝手に思い込み、退職日の翌日が次の会社の出勤日ということもありました。
働いて税金や保険料を納めることは大切なことです。同様に次へのステップのために制度やサービスを正しく利用することも大切なことなのです。
無理をして苦しい期間が長引くよりも、制度やサービスを利用することで心身のインターバルを取り健康的に次のステージに進んでいくことは、制度やサービスの実施機関にとっても望むところだと思います。
今回の相談者は約6ヶ月間傷病手当金を、約4ヶ月間失業保険を受給し、現在はパートとして化粧品販売のお仕事と子育てに励まれていらっしゃいます。
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