シングルマザーが新たな道を切り拓く
お給料が出るまでの約一ヶ月間の生活費がなくて困っています。
相談内容
・20代女性からのご相談。小学三年生の長男と保育園年中さんの長女の三人家族。
・二ヶ月前に夫との離婚が成立した。それを機に、それまで住んでいた地域を離れることになったため、現在お住まいの賃貸アパートに引っ越しをして仕事も辞めた。離婚理由は夫が逮捕されたため。※詳細は伏せます。
・相談者は一週間前に新しく介護の仕事(高齢者デイサービス、パート勤務)に就いた。お給料は月末締め、翌月25日払い。
・手持ち金と給料日までに必要な生活費(家賃、食費など)を計算すると9万円足りない。
相談者が困っていること
・給料日までに必要な生活費が9万円足りないので困っている。
・貯金もなく、誰かに借りることもできない。
弊所が考えたこと、行ったこと
・一ヶ月間の家計の収支を割り出しました。主に支出の見直しを行いました。
・フードバンク(食料支援)の申請を行いました。
・住居確保給付金の申請を行いました。
現在働いている介護の仕事がパート採用だったので、新たに正規職員として採用をしてもらえる仕事を探すことを条件に、住居確保給付金の申請をすることができました。
・生活費貸付事業の申請を行いました。
相談者がお住まいの地域の市町村社会福祉協議会が行っている、生活費貸付事業の申請を行いました。※都道府県社会福祉協議会が実施主体となっている生活福祉資金貸付事業のほか、それぞれの地域の市町村社会福祉協議会が独自の貸付事業を行っていることがあります。今回申請を行ったのは後者の方です。
・介護分野就職支援金貸付事業の申請を行いました。
結果
・一ヶ月間の家計の収支を割り出しをして支出の見直しを行った結果、給料日までに不足する生活費は9万円から7万円になりました。
・フードバンク(食料支援)の申請を行い、家族三人の約一週間分の食料が自宅に届きました。複数回の利用が可能であるため、相談者に申込み方法を、フードバンクの担任者に相談者から再度申込みがあるかもしれない旨をお伝えました。
・住居確保給付金(三人世帯での支給上限額)を受給することができました。
・介護分野就職支援金貸付事業で20万円(上限額は20万円)の貸付を受けました。介護の仕事を二年間続けた場合は返済が免除されます。
・生活費貸付事業の申請を取り下げました。家計の収支の見直しと、ほかの制度やサービスの利用によって、給料日までの生活費の不足分を賄える見通しが立ったため。
※相談者から、貯金もなく給料も少ないという状況なので、申請の取り下げをしないで当該事業からお金を借りたいというお話がありました。弊所から「まずは自立しようとしてみる、できないところを制度やサービスが支援する」という原則を説明し、お給料で生活ができなかった場合にもう一度考えてみませんか、ということをお伝えしました。
・弊所への調査報告書の作成費用の支払いは、相談者との話し合いの上、次のお給料が出た月からの分割払いを申し受けました。
これから
国や自治体、関係機関が制度やサービスを実施し、困りごとを抱える方はその制度やサービスを利用することで自立に向けて動き出すことができる。結果として働ける人、地域で活動できる人、困っている人を支援できる人が増え、社会が豊かになっていく。制度やサービスを利用することは、みんなが幸せになる「三方よし」の行動です。制度やサービスを利用すること、自立すること、幸せになることを諦めないでください。
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